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ボードゲーム「カタン」の土地出力、本当に「6・8」が強いのか、他の数字はどれだけ信頼度があるのか検証してみる

      2016/01/21

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ボードゲーム「カタン」では、土地にそれぞれ数字が割り振られており、どの土地から資源が産出されるのかはダイスを振って決まりますね。出る確率をグラフにすると、基本的には7を頂点に6=8、5=9、4=10、、、といった感じで数字が出る確率がどんどん下がって山なりになっていきます。

今回はその六面ダイスを二個振るという動作に置いて、本当にそのグラフ通りに6・8が土地として強いのかを検証していきたいと思います。なお、カタンについてのルール説明・その他については今回は省略いたします。

カタンについてのレビューは過去記事にしておりますので興味がある人はそちらもご覧くださいませ。

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一ゲームで振られるダイスは大体70回程度

さて、カタンでは六面ダイスを二個振ります。この時に何が出るか。一番出る確率が高いのが7なのはすぐにわかります。また、ダイスを何千回と振れば最終的にグラフの形は特定の山なりに収束するのもまた常識。うんうん。けどカタンは一ゲームで70回程度しかダイスが振られません。つまり、グラフの形が偏るわけです。

この画像はIpadで遊んでたときにあまりにも酷い出目分布だったので撮影したスクリーンショットです。他の数字より7が二倍くらい出ており、それ以外の数字はわりと同じ数ずつ出ています。さらには8よりも10が出ていたりしていますね。スマホ版カタンはこのようにリザルトで色々な情報がゲットできるのが嬉しいですね。

こういうグラフを見ると、果たして6や8が本当に出やすい値、出力の高い数字なのかが疑問になってきます。というわけで検証していきます。

検証方法は簡単です。プログラムにダイスロールを山ほどさせて、そのグラフを見ます。言葉にするとそれだけですが、実際どういう風に検証するのか。これはなんとも悩ましい問題になりますが、まずカタンを一ゲーム70回前後だとし、60~80回の間でプログラムにダイスロールをさせます。それを数百回繰り返し、全ての結果リザルトを平均化。言葉にするとこんな感じですが、あまり誰もやらなさそうな動きをするので結果が楽しみです。

試しに適当な数をひたすら振ってみます。ずらずら。

出目毎にまとめてみました。出目、出た数、パーセント計算の順番です。ちょっとわかりづらいですが、このゲームでは8が一番出ていて20%以上の数値をたたき出しているようですね。

検証結果

まずはお約束、1000回遊んだ時の全体のダイスロールリザルト。それぞれの出目が出た回数になります。7が一番出ていますね。当たり前ですが。1000*訳70で、七万回くらい単純にダイスを振るとこういう分布になります。ほぼほぼ山なり。期待値通りといった感じですね。それでは気になるゲーム毎の平均値をさらに合計して平均してみる検証です。

で、結果です。上がダイスロールの全体リザルト、下がゲーム結果の平均化数値って感じです。1000回ずつをそれぞれ10セットやってみました。こうしてみるとやはり平均化するとこういう感じかというような印象ですね。パーセンテージで見ていくと、一段上の数字にいくために大体3%ずつ数値があがっているのがわかります。ゆるやかな山鳴りですね。

当たり前っちゃ当たり前の結果なわけですが改めて数値化すると気づきが色々ある気がします。

2と3は出る確率が二倍近い差ですが、3と4は1.5倍、4と5では1.3倍、5と6では1.1倍というように出る確率は差がなくなっていてるのがよくわかります。こうして見て見ると、一ゲームの中で出目が偏る理由がなんとなく見えてくるような。

6と5では2.8%程度しか出る確率は違わないので、無理して6や8を取りに行くよりも、5や9が固まっている所があるとそちらの方が出力が高い。というような考え方ができる気がします。

それぞれの出目の対応確率表

それぞれの出目が他の出目と一回あたりのダイスロールでどれだけ出る確率に差があるのかを早見表として記しておきます。今度カタンを遊ぶ上で参考にしてみてください。

2(3%)
2 = 1.0
3 = 1.97
4 = 2.96
5 = 3.89
6 = 4.9
7 = 6.0
3(6%)
2 = 0.51
3 = 1.0
4 = 1.5
5 = 1.98
6 = 2.49
7 = 3.05
4(8%)
2 = 0.34
3 = 0.67
4 = 1.0
5 = 1.32
6 = 1.66
7 = 2.03
5(11%)
2 = 0.26
3 = 0.5
4 = 0.76
5 = 1.0
6 = 1.26
7 = 1.54
6(14%)
2 = 0.2
3 = 0.4
4 = 0.6
5 = 0.79
6 = 1.0
7 = 1.22
7(17%)
2 = 0.17
3 = 0.33
4 = 0.49
5 = 0.65
6 = 0.82
7 = 1.0

こんな感じです。3までは次の出目までの差が結構ありますが、4からはかなり緩やかになる印象ですね。個人的には6,5,4はかなり優秀な数字なんじゃないかなと思う所です。こうやってパーセンテージで表すと、一番期待度が高い6ですら14%、7回に一回出るか出ないかという事がわかります。対して5は9回に一回ですか。この差をどう取るかというのはそれぞれにお任せ致します。こうやって倍率を出すとなんとも面白いですね。

カタン以外でも、ダイスを使うゲームでの参考にしていただけると幸いです。


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