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「序破急」の「急」の「きゅ」の「k」な気がした。「エヴァンゲリオンQ」

   

※ネタバレ有り、適当解釈なので考察などにはほど遠い垂れ流しの感想です。

とりあえず見た感想を。
すっごいバカにされたような気がする。エンドロールが流れたあとに、監督、そしてスタッフたちの笑い声が聞こえた気がする。
「どうだ? お前らこういうの好きなんだろ? ん? 好きなんだろ?」みたいな、NDKNDKされてる気分になったよ。放り投げられた伏線、解説、謎。続き物の映画だからこそ許されるのか、はたまたエヴァだからこそ許されるのか、単体映画としてこれだけ無意味な映画は中々みることはないと思う。

とりあえずシンジ可愛そう。すげえ可愛そう。振り回されすぎだろシンジ。どれだけいじめられれば気が済むんだよシンジ。思えば新劇場版エヴァは、全てのキャラの負な要素が全てシンジに纏められている気がするね。
起きたら十四年たってて、皆から憎まれるような目線受けてて、エヴァに乗るなとか言われる。説明もされない。全部シンジのせい、みたいな話の流れ。
いやいやあんたら前回あんだけシンジ持ち上げてたやないすか。なんなんっすかこの態度の変化。やばい、やばいわ。大人の対応じゃないと思うわ。
挙げ句の果てにレイに流れるシンジをガキとかいっちゃう。
いや、流れるでしょどう考えても。この状況、この状態じゃ流れるよ、どうあっても。

もういいよ!! って言いたくなるよシンジじゃなくても。

周りがリリンがどうのとか平気で言い合ってて専門用語というかエヴァ用語に溢れてるのって何か新鮮。けれどもこっちとしてはなにがなんだかだよね。当たり前だよね、説明が一切ないんだから。
テレビ知識やこれまでの映画、ゲームを全て総動員してもこの説明不足は補えないと思うな。そして説明を動作や描写でもしきれていないように感じる。意味が感じられる意味不明さではなく、意味が無い意味不明さをひしひしと感じる。
一四年も経過していて、その間がすっぽり抜け落ちてて、そこをまったく説明もせずに話を続けるからシンジくんも私たちもポカンですよ。シンジもよくわからないのにホイホイ適当にうなづいてんじゃねえ! 頬そめんじゃねえよ! かわいいな畜生!

これを見て「これがエヴァだ!! あれがこうで、ここがこうで、使徒がこうで」みたいなことは到底思えないし考えられない。少なくとも私は。何度みても意味が無いものは意味が無い。伏線のためだけに作られたQか。「序破急」の「急」の「きゅ」の「き」の「k」を引き延ばすだけ引き延ばした、みたいな印象だろうか。次回作がでないとなんとも言えないな、というのが正直なところ。謎が謎のまま頭の中に浮いている、いや、これは謎なのか? そもそも。次回とか平気でスルーしてきそうなんだけれど。

さて、とりあえずまあ、シンジとカオルのやりとりには常にニヤニヤしてましたがね。ピアノをおっかなびっくり触るシンジかわいい。カオルが少し強引にシンジの横に座るのも他のヒロイン差し置いて割り込むのと重なってああ、いいなと思った。
シンジの葛藤、矢次早に叩き込まれる事実に打ちのめされるところはゾクゾクするよね、みんなでシンジを虐める。今回のシリーズのシンジは熱血というか、単純な性格をしていたけれど、さすがに堪えるよね。全体的に「Air/まごころを君に」を思い出すシーンがちらちら出てくる。というより旧劇場版の全ての要素を少しずつ抜き出しているような感じかな? どこか懐かしさを感じる。多分これを見て思考に沈みファンをミスリードするためのものかな、とも深読みする。全員でシンジを精神的に成長させようと騙っている節さえある。全てがグルでシンジだけ置いてきぼり、みたいな。それくらいシンジ意外に人間性が感じられない。それがそのまま無意味な意味不明さに繋がってしまっている。いや、「しまっている」というのは違うか。そういう風に仕上げたのだと思う。
マリってもしかしてゲンドウより年上か同級生? 微妙かな。破の冒頭を見ると年相応な気がするし。
槍が二本ささっていたけれど、あれって「Air~」で沈黙したエヴァ二号機と関係があるのかな。どうでもいいけれどEDの三人で歩いていたのは旧劇場の終わりみたいでなんだかワクワクした。旧劇場の伏線というか、シーンを消化した上で次回に続く、という感じで。
カヲル「何だと!? 俺を踏み台にしただと!?!?」
 シンジかわいい!
トウジの妹健気かわいいよな。シンジ目の前にいるのになぐったりしないし。

Qの前に「巨神兵」があったけれど、あれはQとセットで解釈というか消費するとなんだかしっくりくる気がする。セットじゃないといけない気がする、というのが正しいか。

新世紀エヴァンゲリオン (13) (カドカワコミックス・エース)
貞本 義行
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-11-22)

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