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続編と再始動を同時にしようとして見事に空中分解した「トランスフォーマー/ロストエイジ」

   

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トランスフォーマーもこれで四作目。三作目である前作「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」で辛くも勝利した人類。メガトロン始めディセプティコンが居なくなった今作ではどうなんの、という問いには一応しっかりと答えつつも、それ以上を提供しようとして見事に失敗した印象が強い。

何にも考えずに楽しめはする

これまでの作品同様、巨大なロボットがとりあえず暴れまくってミサイルはぶっ放すし剣は振り回す。その圧倒的な映像美は健在。主人公たちも一新し頼もしいアクションをしてくれる。特に主人公は父親としての葛藤と、娘を守るという進撃さ、巨大なロボ達にも果敢に立ち向かうマッチョさ。いうこと無いね! 

前作までのロボットにクローズアップされた戦闘は、さすがにマンネリ気味なのか人間側の戦闘がクローズアップされておかげで主人公たちのユーモラスさもよく出ていたかなあと思う。

人間側シーンとロボット側シーンで戦闘のスポットライトが切り替わる感じはアクション映画として緩急がついて個人的にはとても見やすくてよかった。

長く濃厚、だけで薄く感じる

今作はとにかく長く、その間テンポ良くシナリオがポンポンと進む。次々と新たな敵が出てきて、自体がころころと動いていくのはとても気持ちがいいし、飽きない。

けれども人間vsオートボットから始まり三つ巴、さらには四つ巴と発展していつまでも収束する気配の無い風呂敷広げにだんだんと一つ一つの事柄が薄く感じていく。

前作ではディセプティコンが人類へと甚大な被害を巻き起こする中でオートボット側がそれを救うという側面が大きかったし、多くの人がオートボット側は人類の見方だと再確認。見ていて単純明快スッキリ、という具合だったのだけれど、今回はもう巨大な宇宙船は各都市を動きまくるわ町中を爆走しまくるわ、敵側の暗躍でオートボットは悪者扱いされてるままだわで、端から見てると何も解決できていないままモヤモヤしつつ結末を迎えることになる。

もう少し単純に、マンネリになるのはわかるけれど早々にニ陣営のドンパチにしてもらい、今度こそ人類とオートボットの強固な絆を形成して次回に続く、でよかったんじゃないかなあと思うわけですよ。

まあこうなった原因の一つとして、前作で一旦物語が閉じちゃったので再始動させないといけない。というところが強かったのかなとは思います。

今作の敵としての存在を出しつつ、次回作への大きな一手としての敵を出しつつ。となるとこうなるよねえ、という感じ。それにしても敵側の扱いが雑。事務処理的にバシバシご退場願うような扱いはどうなんだろうという気がしてならない。

マンネリ回避で派手さはダウンか

という訳で今回、特に敵側の思惑が錯綜しまくり場面展開にかける。

というのは巨大な軍勢が空からやってくるわけでもないし、都市がひとつ壊滅するようなことにもならない。前作で猛威を振るった超巨大ディセプティコンも出てこない。トランスフォーマーを見ているのにピストルに追いかけられる主人公を見るハメになる。なんでや!

戦闘の迫力という意味ではぐぐっとコンパクトに、その分一体一体のオートボット戦闘はジックリガッツリ見ることはできる。前作との差別化はできてるとは思うけれども・・・・。次回作への期待と不安がないまぜになる。

そんなわけで最後までなんだかモニョモニョするトランスフォーマー/ロストエイジではあるが、トランスフォーマー好きは問題なく楽しめるとは思う出来にはなっていて、やっぱりロボが戦うのはいいなあと思うほどにはミーハーな私。

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