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悪と悪の衝突を見事に表現している二人対戦ボードゲーム「魔軍棋MA-GUNGI」感想

今回ゲームマーケットで初顔出しとなった「魔軍棋MA-GUNGI」は二人用のカードを使用したボードゲームだ。

施設カード、兵カードという二種類のカードを使い、将棋ともシミュレーションゲームとも言えるようなスタイルで遊ぶ。面白いのはゲームの最初に誰がどのカードを所持するのか、というのをドラフトにより決定し、お互いのカード構成を理解した状態でゲームがスタートするところ。

構成はお互いに分かってるとはいっても、スタート時はこのようにカードが全て伏せられた状態でスタートする。これらは全て兵であり、さながら軍と軍が衝突する前の硬直状態を見ているようだ。

兵は上下左右の四方向にしか動けず、カードも少なくフィールドも狭いので戦況は読みやすい。しかし、そこに絡むのが兵達それぞれの能力だ。

カードにはそれぞれ防御力と攻撃力が設定されており、単純に強い物から遠距離攻撃ができるもの、連鎖攻撃、味方兵との位置入れかえ、突進などなど。バラエティ豊かな構成になっている。相手にどんな構成の兵がいたかを思い出しながらこちらも兵を編成、配置していく。ゲームは準備段階から既に始まっているのだ。

兵の種類は大きく分けて三種類。その存在そのものが勝敗を決めるヒーロー、強力な能力を有するモンスター、軍勢で襲いかかるトループだ。

単純にヒーローを集めれば強いというわけでもなく、モンスターは強力な能力があるし、トループはその軍勢という特性上しぶとく生き残りいつまでもフィールドに居続ける。

上記兵の種類の他、オーク、アンデッド、ゴブリンなどそれぞれの種族もあり、これまた面白い能力を有している。そういった個性、特性を活かして軍隊を操り、敵をおいつめていく。

勝敗を決める条件は「敵ヒーローを全滅させる」「敵兵カードを三枚以下にする」「敵本陣まで味方兵士を移動させる」「投了」「10ターンが終わった所で軍構成を点数化して競い比べる」と、こういったゲームには珍しくいくつもある。これがまた戦略に広がりが出来、思考戦を盛り上げてくれる。

ゲームの特性上、カードそれぞれの能力や構成を覚えなければいけないが、全部で32枚しかないので一度やればなんとなく覚えられる。

プレイ時間も一時間程度とお手軽ながら濃いプレイになりやすいので満足感もあり、もう一回、もう一回とリトライ性も抜群だ。

悪VS悪というコンセプトもゲームプレイとマッチしていて没入感を高めてくれる。

お手軽な対戦物をお探しな人にはピッタリだろう。お勧めのゲームだ。