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そうだよね、皆こんな感じで逃げてるって思う「ソラミちゃんの唄」感想

自宅録音に夢中な女の子・ソラミ。絶賛浪人中なのに、今日もギターに作曲に…と大忙し。外に出るのが怖くたって、お母さんと気まずくたって、音楽があれば大丈夫。

そんな彼女の部屋には、ちょっと変てこな仲間たちが集まります。マンガ描き女子高生・フミリン、歩く寝袋がトレードマークのネモちゃん、そしてソラミの過去を知る幼なじみ・さっこ(現役合格・大学生! )。

自ら紡ぎ出した音楽が響き、気の合う仲間たちが集うソラミの部屋は、儚げな幸せに満ちていて――。

元々、この漫画の著者はニコニコ動画で多数の初音ミク曲を出していたので知っている人も多いだろう。

若干P -ニコニコ動画:GINZA

柔らかな絵柄とは裏腹に胸にグサグサ来るような曲を作る人で、私は大好きで良く聞いている。

この漫画も曲と同じくノッツ節炸裂、という感じでとても嬉しくなった。

将来への不安とか、停滞する事の居心地の良さとか、それでいて現状を正しく認識してどうにかしなくちゃいけない。というような年頃の若い人独特なダウナーな感じが始終漂っている。

気楽に騒いでいるようで、横には気だるい現実が常にあるあの感じ。

主人公は所謂ヒキコモリではあるが、元々の明るい性格から現状から抜け出そうと努力している浪人生だ。勉強には身が入らず音楽に逃げてしまい、これではいけないともがいている。

そんな主人公を気づかい遊びに来る三人の仲間達。この仲間達もまた、色々なコンプレックスを抱えていて、互いに離れられない。

そのお互いに助け合ってるようで、足を引っ張り合っているような関係がとても良い。

あくまでヒキコモリをメインにせず、心理的なお互いの距離感をメインに据えているので気楽に読むことが出来て「ああ、俺もこうだったよ」と思う事が出来る良い漫画だ。

特に主人公と母親のやりとりはとても印象に残る。

主人公は現実から逃げるためにヒキコモリになり、母親もまた逃げる為に自らを多忙にして逃げる。それでも向かい合おうとする二人。こういう関係って良いよなあ。

はちゃめちゃっぷり無限大のレースゲーム「TrackMania²」感想

Steam:TrackMania² Canyon

バランス無視のはちゃめちゃコース

大ジャンプは当たり前。加速板にコース無視、巨大ループなどまさになんでもあり。操作も簡単。さくっと遊べてさくっと辞められる。良い感じにカジュアルだ。

グラフィックもかなり綺麗で、コースのバラエティも見てて楽しい。コースカスタマイズもあり、なんだこりゃというコースがお手軽に出来る。

最大100人でのマルチプレイ

トラックマニアといえばマルチプレイ。ネットで全員一斉にスタートしてタイムアタックを行う。これがもう面白くて仕方が無い。

ジャンプで明後日の方向へ飛んでいくライバルを横目にほくそ笑んでると、こっちも壁に激突。スタート地点に戻ってみれば顔を見合わせる。1位の人の上手さに嫉妬しつつ自分も順位を上げていく楽しさ。

誰かが作った意味不明なコースを皆で試行錯誤しつつゴールへと辿り着くのも良い。

普通のレースゲームでは絶対に味わえないカジュアルさがここにはあって、ちょっと時間を見つけてはついつい遊んでしまう。

お手軽なレースゲームを探している人は是非

そういうわけで、シミュレーションやリアルなグラフィック、ダイナミックな破損などにそこまで興味がないが、レースゲームは一本くらい欲しいな。という人に本作はお勧め。

本作はシチュエーションごとにタイトルが別かれている。Canyon. Valley. Stadium.だ。シリーズ三本パックだと一本分の値段で買えるからお得。

Steam:TrackMania² Canyon

【ネタバレ】落ち着いて見返すと味わい深い「劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」二回目視聴感想

二回目です。見てきました。

やっぱりいいです。最高ですね。

相変わらずネタバレ全開です。全開から色々と心境が変化しました。落ち着いて見られる分気づいた所も多かったという所でしょうか。次の感想はBDがでたころにでも書くかなと思います。

【ネタバレ】色んな意味でファンに答えた「劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」感想 | aoringo works

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OP、やっぱり良いですね。あの明るい音楽にほむらの絶望した感じ。最初、あれはTV版やこれまでの劇場版を圧縮した内容なのかなって思ったんだけれど、ちょっと違うかもしれないですね。ほむら自身の心境が現れている気がしますよ。

前半の流れは概ね前回と同じ感想でした。

まどかと抱き合い髪を結うシーン。あれは、そのままほむらの心境を比喩しているのでしょう。結われていくときは、まどかに甘えていた時の自分へ戻ろうとする流れ。けど、まどかの自然な吐露を聞いて、ほむらは改めて決意します。結果、髪は解ける。まどかのためにもう一度抗う決意をする。あの悲壮感。全てを受け入れる覚悟、そしてまどかさえも取り込むという決断。ほむらはついに、流されて祈った願いを自分の物にした。そんな感じですよ。

まどかを概念としてしまった、弱かった自分の否定。疲弊して、結局まどかを魔法少女にしてしまった、自分の。台詞だけでの吐露でしたが、それだけに静かに、重く、印象的なシーンとなりましたね。

この「まどかのために」というのがミソで。初見で見たときはあくまでほむらの自己中心的な考えでまどかと一緒になろうとしていたのだと思っていた。けど違う。ほむらはそんな子じゃないんだね。

あくまでまどかのために、まどかが普通に暮らせる世界を作るためにまどかの一部を奪ったんだ。だからほむらは、新しい世界を作った後もまどかときちんと向き合っている。神に戻ろうとするまどかを戻す。もしも今後神に戻るなら、敵となってでも、止める。

まどかの幸せのためにほむらは悪魔になった。きっとこれから、ほむらはまた、まどかのために抗う事となるのでしょう。ループの日々が始まるのです。さやかは魔法少女であることが示唆されていますが、まどかが魔法少女であるとは示唆されていなかったように思います。きっと、本当に一からやり直そうというのでしょう。ほむらはさやかに対して、そしてまどかに対しても敵対するような事を嘯いていますが、それこそが彼女の覚悟なのでしょう。目元の隈? も、おそらくは眠れぬ夜を過ごしているに違いない。優しい子ですね。

純粋な愛の物語に昇華したとも言えるかも知れない。あのほむらの「愛」という台詞は、まさに純粋な愛に違いない。独占的な愛ではなく、まどかの幸せを願った愛。そのためにはあの世界は必要で、さやかや他のメンツが巻き込まれるのもまた、必然だったと言えるでしょう。そしてまた、そのためにも自分は側にいないといけないと考えている。

TV版のエンディングではまどかが一人走っていたのが、今回のエンディングでは二人一緒に走っていく。この世界の未来では、そうなって欲しい。本当にそう思います。もう、ほむらは十分頑張ったと思う。

エンディング後のおまけ。きゅうべえを痛めつけているけれど、これは多分TV版最後との対比なのでしょう。ビルから落ちるところも同じ。ここからまた彼女の戦いが始まるという示唆。そしてきゅうべえは利用するためだけに存在するという示唆でもあり、不吉の象徴でもある。

笑っているのは、どういう事なんでしょうか。今度こそ勝ってやるという物語に対する勝利宣言でしょうか。今度こそ、私が主導権である、という。

今後考察も盛り上がるでしょうが、私はとてもシンプルなお話だと思います。ほむらの、まどかに対する思いの戦い。一度は挫けてしまったけれど、立ち上がるための物語だったのだと。

【ネタバレ】色んな意味でファンに答えた「劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」感想

見てきました、まどマギ。そこまで熱心な視聴者ではなく、のほほんとTV版を見ていた方なのですが、大変興奮しました。面白かったです。

とにかく良い映画です。ある意味ではファンへの一つの答えとして提示される映画でした。

以下一切の遠慮はせずネタバレの嵐となりますので、実視聴の方はブラウザバックをお願いします。

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初っ端からワクワクするような始まりですね。各キャラクターの立ち位置が微妙に違うようのがわかり、さらに「ベベ」の存在に驚かされました。しかもそれがマミさんと一緒に暮らしてるとか。

OPも凄く良い。さわやかな歌に合わせてホムラが絶望しているところとか、凄くこれからの展開を示唆していて一筋縄じゃいかない感じを思う。けどなんかこう「これこれ、これだよな『まどマギ』って」みたいな感覚になるのは、多分ファンがこれまで色々と想像した「まどマギ」像からブレてないから。

全体的に、私たちが妄想したりしている展開を全て詰め込んだような風。「これだろ? これがみてえんだろ? 全て詰め込んでやる!」・・・。ここらへんはエヴァ劇場版の上から見下ろして笑うような感じではなく、一緒に堕ちましょう(楽しみましょう)と誘ってくるような、そういう感じ。そうやって考えると、真の意味はわからないけれどあのケーキの歌の下りとか、食べさせられてるのは私たちまどマギファンなのかなとか思ったり。メタ読みしすぎるとキリがないけれど、あの閉鎖された空間で、全員からそれぞれのトッピングされたケーキを頬張るあの姿。重なるよね。

ガンカタ勝負むっちゃくちゃかっこよかったです。あのシーンをもう一度見るためだけにもう一度見に行きたいですね。結局殺せず足を打ち抜こうとする所とか、ほむらの迷いが見れるシーンを入れたのがグットです。

多分さやかが諭す前、あそこくらいから心の底ではわかってて、必死に否定していたんだと思う。だから迷った。ベベを即倒さなかったのも、まどかの前でいきなり変身して見せたのも、全部邪魔を誘うための小さな隙だと思った。さやかやベベ、そしてまどかを誘ったのも実際にはほむら自身だし。

思い返すと、ここで何故ほむらが異変を察し、事実を追い求め始めたのかがわかる。全てはまどかと一つになるため。そうしないとまどかの存在をなんで疑わないのかが説明つかないからだ。他の杏子やベベは疑っているのに、何故まどかは疑わないんだ? ベベの記憶があるなら、まどかのために戦ってきた記憶もあるだろう。そこにまどかがいる事。もしもほむらが本当に事実を追い求めているならまずまどかを疑ったはず。少なくとも心の深いところでは理解していたと私は解釈した。

そしてまどかの考えを聞き、ほむらの心情が風景として表れる。あのシーン良いですね。実際ほむらの中でどういう感情が芽生えたのか。けど、少なくともほむらはまどかをどうにかしようとは思ったんだ。

さやかの魔女化はキター!って感じですね。良いですね。ワクワクしますよ。そして色々と繋がってきます。

まど神シーンは、ほとんどの視聴者にとっては、これだ!! これだよ!! と思ったに違いないですが、「けどできないよなー」とも思ったシーンであると思います。今回の映画は本当にファンが見たかった物が詰まっていますね。物語としてはある意味では反則ともいえるセオリー外し、「ここでこうなったらおもしれえよなあ」をやってくる。本当に感動しましたよ。しかもこれが綺麗にまとまっている。

最後の長いエピローグもよかった。良い余韻です。ほむらのすさんだ目つきも良い。悪魔になっても、けれどもなりきれない感じ。素敵ですね。結局はさやかやマミさん、杏子たちと一緒に居る。ほむらの本質は結局変わらないっていう弱さが見れます。まどかのために、そういう存在になれて幸せ・・・。と言い聞かせているような痛さ。ゾクゾクします。これでいいんだ。というような笑い。

私は常々、TV版は物語のためにキャラがあると思っていました。この物語をするためには、キャラクターはこういう感情をいだかないといけない、というような。だからこそほむらは純粋な感情を突き進めてまどかを救おうと足掻いたし、さやかは魔女になった。物語上ここではこうしないといけない。そういう縛られたキャラクター達だった。

だからこそ、ほむらのまっすぐな感情は私たちに歪んで見えた。沢山の二次創作で、ほむらが変態として描かれた。そしておそらく製作陣にもそう見えた。か、それならこれを推し進めようと思ったんじゃないかな。

結果的に、物語から抜け出してキャラクター達は自分を得た。今回の映画はそういう風になっている印象を受けました。物語を終えて、放り出されて感情を強制されたキャラクター達はいったいどうなってしまうのか。その果て。ほむらが作った空間で、仁美がああなった所は過去の彼女達を見ているようだった。物語のために操られている感じだ。そんなことでなるのか? というのは言い換えると、そこでそうならないといけないと強制されているのだから。

この後、彼女達はどうなるんだろうね。気になるけれど、描かれるのだろうか。アニメ化するかな? してほしいな。

ところで、またまどマギはコミカライズをまたやるのかしらね。沢山だされても追いかけられないし、逆にそれがファン達を分散させている結果になっているようにも感じる。そして、たとえコミカライズで枝葉を分けてもどうしても同人的というか、二次創作的というか・・・・。まあ仕方ないんだけどね。もやもやっと。

ともあれ映画はとても楽しかったですよ。また見に行こうっと。

【ネタバレ】落ち着いて見返すと味わい深い「劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」二回目視聴感想 | aoringo works

二度目視聴の感想も書きました。

手強い難易度と魅力的なシステムと8bitで三次元な世界感「FEZ」感想

懐かしくも新しい

Steam:FEZ

動画を見て分かるとおり、8bitの世界感に三次元的な要素を加えたかなり斬新なゲームだ。

かわいらしいキャラクター、カラフルでレゴ的なワールド。放牧的としていてほのぼの。ナビゲートしてくれるキャラクターもとってもキュート。

「四角が好きだね、立方体なんてあるわけないよ!!」とNPCキャラクターが言うように、主人公は元々二次元の平面世界を生きている。

しかし、そんな主人公は老人から立方体を託され、三次元の世界へとアクセスする能力を手に入れる。世界にちらばる立方体を集めて世界を救うのが目的。

ファミコン的、PC98的な8bit要素が随所に見られ、ちょっとしたパロディもいくつかある。二次元から三次元へと移行する演出はワクワクさせてくれた。

音楽もピコピコした音の中にクリアなサウンドが混じって不思議な感覚になる。

決してボリューム不足なことはない

このゲームはアクションパズルだ。二次元世界をぐりぐり動かし、行けなかったはずの場所へと移動する。これがかなり頭を使う。

かなり考え込まれたゲームシステムだと唸らされる。

しかしフィールドとフィールドがかなり複雑に入り組んでいて、把握するのにも時間がかかる。ワールドマップも分かりやすいように工夫されているが、全てのフィールドを歩き回るのは大変だ。手応え抜群、少し癖のあるゲームだが、腕に覚えがあるなら丁度良い暇潰しになること間違いなしだ。

しかしこんなゲームが低価格で購入できるとは。本当に良い時代だなあと思う。

これこそ”続編”に相応しい「オーシャンズ13」感想

ダニー・オーシャン率いるチームが復活。今度の獲物は冷酷無比なカジノ経営者であり、オーシャンの仲間を裏切ったウィリー・バンク(アル・パチーノ)。暴力なしで誰も傷つけず、バンクを懲らしめるために集う仲間たち。ターゲットはふたつ。ひとつはバンクが自身の名を付けた新しいカジノ・タワー“バンク”のグランド・オープンを狙い、バンクを財政的に破綻させること。もうひとつはホテル経営者最高の栄誉である“5つのダイヤ賞”の受賞を阻むこと。バンクを破滅させるために動き出すオーシャンたち。実行不可能の危険なゲームが今始まる!

前作のレビューはこちら→隅々まで行き渡る余裕とかっこよさ「オーシャンズ11」感想 | aoringo works

オーシャンズのテイストそのままに、続編らしい続編です。12と来て順調に正統進化と言えるかと。あのかっこよさ、余裕さはそのままに好き勝手暴れてくれます。

さらにはこれまでが有るからこそ見せられる展開があり、とにかく燃えます。目的のために突き進む面々はやっぱり余裕でカッコイイ。

ただ、各々の思惑が重なり複雑。群像劇の面もさらに濃くなり、最後で収束する様は気持ちいいものの何がなにやらという感覚があるのもまた事実。何度も見てみる必要がある所もあります。

無駄な所は一切なく、トラブルはトラブルで格好良く決めていく。問題を迅速に解決していく機転と采配はワクワクさせてくれます。次があるなら、次の悪役は一体誰だ? と期待して待とうと思います。

アニメ「はたらく魔王さま!」の一話前半が唸るほど素晴らしいので感想をだだ漏らす。

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今更一話の感想

はたらく魔王さま!、面白いです。もう六話がニコニコ動画で流れましたね。今更ですが、一話が個人的に凄く素晴らしいなって思うんですよ、ええ。

その後の話へと繋がるための大切な一話。この一話で、どれだけ世界感の説明ができるか、視聴者を惹きつけられるのかってのは、製作者さんの永遠のテーマなのだと思います。実際「一話で切った人かわいそう」なんて言われてしまうアニメもちょこちょこ耳にします。

私はヘッポコピーではありますけれど小説を書くのですが、この「はたらく魔王さま!」あらゆる点で参考になる部分が沢山あってとても勉強になります。

特に物語の導入、解説はまさに完璧。素晴らしいの一言です。

自分の備忘録もかねて、ゆっくりと視聴しながら一つ一つの要素を追っていこうかなと思います。

ファンタジーの典型的な導入から入る

00:00~

魔王サタンが世界征服を企むエンテイスラ。魔王には四人の――なんて典型的なこてこてファンタジー世界の解説から始まるのは王道ですね。特に異世界ものでは定番中の定番です。だからこそ、手を抜くと白ける場面でもあるかと思います。3D映像、モンスターたちの行進、血みどろの戦争。こういうハードな場面を最初に見せるのは「はたらく魔王さま!」というやわらかいタイトルからするとギャップがあって良いと思います。

音楽もカッコよく、ナレーションも物々しい。この最初の数分だけで見入ります。同時に、「元の世界での彼ら」の姿、強さをアリアリと見せつけられます。

独特な言語、「エンテイスラ語」

03:10~

「エンテイスラ語」という言語なのかはわかりませんが、キャラクター達は地球にはない言葉で喋ります。発音はなんとなーく英語に近いような気がしますが、雰囲気でていますね。とても良いです。

最初はこの「エンテイスラ語」、単純にこのファンタジーシーンの盛り上げだけのためかと思っていたのです。それだけだとただの雰囲気作り、こだわりに収まる範囲だと思っていました。

そして地球へ

04:10~

傷を負った魔王たちはゲートを通り地球へやってきます。魔王の体は人間のそれとなり、異文化に戸惑います。

なんかあれですよね、現代にタイムスリップしたお侍さん、そんな雰囲気。

「やめろ、魔法を使うな!」とかコッテコテです。

ただ、それを「エンテイスラ語」でやりとりするんです。このためか! と衝撃を受けましたよ。やられた、と。

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05:10~

地球人と接触します。それも警察。

一方は日本語、もう一方はエンテイスラ語。コントです。完全に。

警察は魔王たちを海外の人だと思い込み、保護しようとします。言語の通じないお互いが掛け合いしても、なんの違和感もありません。問題なく物語は進行しています。

ここで、アルシエル(魔王の部下の一人)に警察が触れ、アルシエルは飛び退き魔法を放とうとします。

が、不発。

イオナゾン、撃ちますよ? イウオナズン。

と懐かしいコピペを思い出します。

ともあれここで、魔王たちから魔力が欠如していることがわかります。その後の車に乗り込むシーンなど、全て真顔。

面白い。面白すぎます。

序盤のファンタジーパートからの落差がそのままコントになっていて、さらに本人たちはシリアスに自分たちの置かれている状況を分析しています。

「エンテイスラ語」によるダレを回避する

6:48~

魔王が前に出されたカツ丼を魔眼? を使って解析します。ここ、重要なのはカツ丼を真面目に分析する魔王のおもしろ可笑しさではなく、心理描写ゆえに日本語で解説がなされることです。エンテイスラ語と日本語の掛け合い漫才も面白いですが、流石に聴き慣れない言葉に触れているのも飽きてきます。日本語を挟むのは良いアクセントになってます。

同時に、アルシエルには魔力が無いが、魔王には魔力があることをキッチリと描写しています。この状況でも冷静にことを進める肝っ玉を表現しているのも良いと感じました。

お互いにエンテイスラ語と日本語で喋っていますが、魔王が魔力によって、警察からある程度の情報を得ようとします。魔力、万能ですね。言語の壁もこれで飛び越えられるようです。

7:49~

アルシエルと魔王が合流し、得た情報を共有します。ここでお互いの会話が日本語に切り替わります。この言語の切り替えがテンポ良く行われるので、解説も苦ではありません。

また「ニ↑ッポン」や「カツドゥーン」など、外国人らしいわざとらしいアクセントを置いた単語が笑いを誘います。

魔力がないこと、ゲートの作用、魔王の魔力が残り少ないこと・・・・。淡々と説明されますが、できるだけ飽きさせないような工夫がいたるところにちりばめられています。

さらには区役所で戸籍、銀行で口座を手に入れるなど、魔王の手腕をいかんなく発揮。すげえ。

10:47~

不動産屋にて、

魔王「ワタシタチ、イエをサガシテラレむぁース」

と、結構なペースで日本語を取得しかけている魔王すげえ。通じたことに興奮するのも面白いですが、これまでの「言葉通じないコント」から「カタコト日本語コント」に変わってるのでこれまでとはまた違う面白さです。

同時に住まいもゲット出来ています。ちゃくちゃくと物語の導入も進んでいるわけですね。

12:21~

住まいがボロアパートに涙ぐむ魔王。しかし理想は高く、諦めません。その真っ直ぐさ、嫌いじゃないぜ。

と同時に倒れこむ魔王。地球に来てからなにも食べていなかったのでした――と徹底的に異世界人っぷりをネタにします。

病院に担ぎ込まれて金が必要だと確信します。

前半最後は履歴書を作成する二人の絵面で締めます。

そして後半では一転する

後半になると、順応しきった魔王とその配下のやりとりで前半からのギャップを狙います。

その後はゆっくりと順応した魔王たちを描写しつつ、主要キャラたちの登場、関係性の構築となります。物語の伏線もしっかりと配置。ソツがないですね。

次話への引きもとても気になる終わり方です。

まさに話作りのお手本

物語の始まりをどこに設定するのか、また、どれだけ世界感を解説するのか、とても難しいです。

その点で、このアニメの一話まさにお手本のように綺麗にまとめ上がっています。

各キャラクターの立ち位置も明確だし、行動の一つ一つに自然です。物語の序盤、一話ということで、物語は動き始め。大抵の場合、ここで「面白さ」を出すのはとても難しいことです。原作を読んでいませんが、恐らく一巻の1/4から1/3くらいまでの部分でしょう。それだけでここまで面白く組み上げるのはシナリオ、シーン緩急、間・・・あらゆる要素に気を配る必要があると思います。

アニメの今後の展開も楽しみですし、原作も読んでみようかなと思います。

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※ネタバレ有り、適当解釈なので考察などにはほど遠い垂れ流しの感想です。

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