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「戦艦これくしょん」でのTRPG化二次創作はNGっぽいです

ツイッターで流れてきて知ったのですが、質問として二次創作への回答がありました。

<ファン活動/同人活動について>

Q5.同人誌やファンアート、同人二次著作小説を作りたい、描きたいのですが、許諾や申請許可が必要でしょうか。

A5.いわゆる慣例的な同人活動(同人誌即売会での頒布、同人ショップ委託販売、コスプレ等、HP/イラストSNS等)の範囲であれば、「艦これ」関係各社/者・運営等に迷惑をかけない範囲で、ゲームシステムのないもの、また、公序良俗に反しないものであれば、現時点では問題ないと考えています。ただし、一般商業ルートでの商業二次著作物については、法人として版権窓口である「角川ゲームス」の許諾をとったもの以外は”NG”です。

また、HPやツイッター等で本ゲームを紹介すること以外では、ゲームの絵素材/音素材等を使用することは、恐縮ですが”NG”とさせて頂ればと思います。できるだけ提督の皆さんと一緒に「艦これ」の世界を、楽しく育てていければと考えています。ご理解いただけますと幸いです。

via: No.192 – トピック詳細 – オンラインゲーム – DMM.com

そんなわけで、「ゲームシステム」を有するTRPGは、二次創作としては残念ながらNGとなりそうですね。

まあ、考えてみたら当たり前で、ゲームとして売りだしている「艦これ」の二次創作でゲームを作っちゃうとパイを奪いかねないわけで。ここらへんしっかりと考えているのだなと安心した次第であります。

こうやってしっかりと明言してくれると、今一生懸命絵を描いたり、コスプレ衣装なんかを作っている人は安心して制作に励めるのではないでしょうか。

今後ますますの発展を期待しております。

アニメ「はたらく魔王さま!」の一話前半が唸るほど素晴らしいので感想をだだ漏らす。

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今更一話の感想

はたらく魔王さま!、面白いです。もう六話がニコニコ動画で流れましたね。今更ですが、一話が個人的に凄く素晴らしいなって思うんですよ、ええ。

その後の話へと繋がるための大切な一話。この一話で、どれだけ世界感の説明ができるか、視聴者を惹きつけられるのかってのは、製作者さんの永遠のテーマなのだと思います。実際「一話で切った人かわいそう」なんて言われてしまうアニメもちょこちょこ耳にします。

私はヘッポコピーではありますけれど小説を書くのですが、この「はたらく魔王さま!」あらゆる点で参考になる部分が沢山あってとても勉強になります。

特に物語の導入、解説はまさに完璧。素晴らしいの一言です。

自分の備忘録もかねて、ゆっくりと視聴しながら一つ一つの要素を追っていこうかなと思います。

ファンタジーの典型的な導入から入る

00:00~

魔王サタンが世界征服を企むエンテイスラ。魔王には四人の――なんて典型的なこてこてファンタジー世界の解説から始まるのは王道ですね。特に異世界ものでは定番中の定番です。だからこそ、手を抜くと白ける場面でもあるかと思います。3D映像、モンスターたちの行進、血みどろの戦争。こういうハードな場面を最初に見せるのは「はたらく魔王さま!」というやわらかいタイトルからするとギャップがあって良いと思います。

音楽もカッコよく、ナレーションも物々しい。この最初の数分だけで見入ります。同時に、「元の世界での彼ら」の姿、強さをアリアリと見せつけられます。

独特な言語、「エンテイスラ語」

03:10~

「エンテイスラ語」という言語なのかはわかりませんが、キャラクター達は地球にはない言葉で喋ります。発音はなんとなーく英語に近いような気がしますが、雰囲気でていますね。とても良いです。

最初はこの「エンテイスラ語」、単純にこのファンタジーシーンの盛り上げだけのためかと思っていたのです。それだけだとただの雰囲気作り、こだわりに収まる範囲だと思っていました。

そして地球へ

04:10~

傷を負った魔王たちはゲートを通り地球へやってきます。魔王の体は人間のそれとなり、異文化に戸惑います。

なんかあれですよね、現代にタイムスリップしたお侍さん、そんな雰囲気。

「やめろ、魔法を使うな!」とかコッテコテです。

ただ、それを「エンテイスラ語」でやりとりするんです。このためか! と衝撃を受けましたよ。やられた、と。

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05:10~

地球人と接触します。それも警察。

一方は日本語、もう一方はエンテイスラ語。コントです。完全に。

警察は魔王たちを海外の人だと思い込み、保護しようとします。言語の通じないお互いが掛け合いしても、なんの違和感もありません。問題なく物語は進行しています。

ここで、アルシエル(魔王の部下の一人)に警察が触れ、アルシエルは飛び退き魔法を放とうとします。

が、不発。

イオナゾン、撃ちますよ? イウオナズン。

と懐かしいコピペを思い出します。

ともあれここで、魔王たちから魔力が欠如していることがわかります。その後の車に乗り込むシーンなど、全て真顔。

面白い。面白すぎます。

序盤のファンタジーパートからの落差がそのままコントになっていて、さらに本人たちはシリアスに自分たちの置かれている状況を分析しています。

「エンテイスラ語」によるダレを回避する

6:48~

魔王が前に出されたカツ丼を魔眼? を使って解析します。ここ、重要なのはカツ丼を真面目に分析する魔王のおもしろ可笑しさではなく、心理描写ゆえに日本語で解説がなされることです。エンテイスラ語と日本語の掛け合い漫才も面白いですが、流石に聴き慣れない言葉に触れているのも飽きてきます。日本語を挟むのは良いアクセントになってます。

同時に、アルシエルには魔力が無いが、魔王には魔力があることをキッチリと描写しています。この状況でも冷静にことを進める肝っ玉を表現しているのも良いと感じました。

お互いにエンテイスラ語と日本語で喋っていますが、魔王が魔力によって、警察からある程度の情報を得ようとします。魔力、万能ですね。言語の壁もこれで飛び越えられるようです。

7:49~

アルシエルと魔王が合流し、得た情報を共有します。ここでお互いの会話が日本語に切り替わります。この言語の切り替えがテンポ良く行われるので、解説も苦ではありません。

また「ニ↑ッポン」や「カツドゥーン」など、外国人らしいわざとらしいアクセントを置いた単語が笑いを誘います。

魔力がないこと、ゲートの作用、魔王の魔力が残り少ないこと・・・・。淡々と説明されますが、できるだけ飽きさせないような工夫がいたるところにちりばめられています。

さらには区役所で戸籍、銀行で口座を手に入れるなど、魔王の手腕をいかんなく発揮。すげえ。

10:47~

不動産屋にて、

魔王「ワタシタチ、イエをサガシテラレむぁース」

と、結構なペースで日本語を取得しかけている魔王すげえ。通じたことに興奮するのも面白いですが、これまでの「言葉通じないコント」から「カタコト日本語コント」に変わってるのでこれまでとはまた違う面白さです。

同時に住まいもゲット出来ています。ちゃくちゃくと物語の導入も進んでいるわけですね。

12:21~

住まいがボロアパートに涙ぐむ魔王。しかし理想は高く、諦めません。その真っ直ぐさ、嫌いじゃないぜ。

と同時に倒れこむ魔王。地球に来てからなにも食べていなかったのでした――と徹底的に異世界人っぷりをネタにします。

病院に担ぎ込まれて金が必要だと確信します。

前半最後は履歴書を作成する二人の絵面で締めます。

そして後半では一転する

後半になると、順応しきった魔王とその配下のやりとりで前半からのギャップを狙います。

その後はゆっくりと順応した魔王たちを描写しつつ、主要キャラたちの登場、関係性の構築となります。物語の伏線もしっかりと配置。ソツがないですね。

次話への引きもとても気になる終わり方です。

まさに話作りのお手本

物語の始まりをどこに設定するのか、また、どれだけ世界感を解説するのか、とても難しいです。

その点で、このアニメの一話まさにお手本のように綺麗にまとめ上がっています。

各キャラクターの立ち位置も明確だし、行動の一つ一つに自然です。物語の序盤、一話ということで、物語は動き始め。大抵の場合、ここで「面白さ」を出すのはとても難しいことです。原作を読んでいませんが、恐らく一巻の1/4から1/3くらいまでの部分でしょう。それだけでここまで面白く組み上げるのはシナリオ、シーン緩急、間・・・あらゆる要素に気を配る必要があると思います。

アニメの今後の展開も楽しみですし、原作も読んでみようかなと思います。

驚くほどシンプルでイカしたwordpressテーマ「wsc7」をカスタマイズしよう – その2 – ブログのコンセプトを考える

一連の記事→wordpressテーマをカスタマイズしよう Archives – aoringo works

さてはて、そもそも何故ブログのテーマを自作する運びとなったのか。

私の場合、大きな要因は「コンセプト」です。ブログを利用して書評、プログラム、雑感、写真、小説・・・・など多岐にわたります。

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すこし急ぎすぎなテンポがぬるさと良く合う「魔王と勇者の0フラグ」 書評

魔王城に乗り込み、あっさり倒されてしまった勇者。死を覚悟した彼女が、目を覚ますと―そこはのーんびりとした牧場だった!?そしてなんと、側には宿敵・鎧姿の魔王がいる。あろうことかそいつは、「勇者ちん、ボクと一緒に暮らそうよ」と言いだして―。キレ気味美少女勇者ちんと心優しい魔王の、騒々しくも牧歌的なギャグ&ピュアラブコメ。

via: Amazon.co.jp: 魔王と勇者の0フラグ (角川スニーカー文庫): 宮地 拓海, 日向 悠二: 本

魔王と勇者×ラブコメと、これまたなんと鉄板物で、どう勝負してくるのか気になって読んでみた。意外と直球で逆にびっくり。

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wordpress記事タイトルに含まれる文言で問答無用でカテゴリー化するプラグイン「aoringo CAT setter」

小説、TRPGログ、NEWS記事など、文章中やタイトルに特定の単語を使う人は結構多いと思います。

というわけで作りました。

aoringo cat setter

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2012年に読んだ衝撃的だった本たち

今年も色々と本を読みました。全て合わせて300冊程度。みなさんはどのような本を読みましたか? 私の場合、今年は色々と挑戦の年であったように感じます。小説に本腰を入れ、htmlやphp、wordpressなんかにも首を突っ込み、今はC#を楽しく弄ってますよ。

今年は何に力を入れましょうか・・・イラストとか楽しいかも知れません。

ともあれ、振り返りつつのんびりまとめていこうかと思います。

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現役小説家が出すことに意味がある。が、手を広げすぎて薄味感は否めない「小説講座 売れる作家の全技術」書評・読書メモ

200以上ある文学新人賞から毎日多くの作家が誕生しているが、数年後に残るのはわずか数パーセントにすぎない。30年以上にわたりトップを走り続ける著者が、作家になるために必要な技術と生き方のすべてを惜しげもなく公開する小説講座の決定版。

via: Amazon.co.jp: 小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない: 大沢 在昌: 本

現役の小説家である著者が、自身の小説哲学とでも言うべきものを講義議事録の形でこれでもかとあけすけに披露してくれている。取り上げる事柄は多岐にわたり、視点、口調、キャラクター、起承転結、劇中専門用語、コツ。とにかくなんでもかんでも、全てに対してメスを入れようという気概を感じる。

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小説を投稿したことがある人たちの疑問に的確に答えていく「懸賞小説神髄」書評・読書メモ

 編集者、書き手の指南書というのはいくつも見てきたが、「下読み」の指南書というものは初めてなので、思わず手が伸びた。まず、視点が違うとこれだけ考え方が違うのだなと驚かされる。

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群像劇として、キャラクターの特性を綺麗に描き出すことに成功している「ガケロウデイズ」書評

『カゲロウデイズ』他、投稿された楽曲の関連動画再生数が1000万を超える超人気クリエイター・じん(自然の敵P)。その本人による書き下ろしノベルが登場!全ての関連楽曲を繋ぐ物語が初めて明かされ、さらなる「謎」を呼ぶ!―これは、8月14日と15日の物語。やけに煩い蝉の声、立ち揺らめくカゲロウ。真夏日のある日にある街で起こった一つの事件を中心に、様々な視点が絡み合っていく…。新感覚の燦然たる青春エンタテインメント小説。

via: Amazon.co.jp: カゲロウデイズ -in a daze- (KCG文庫): じん(自然の敵P),しづ: 本

ニコニコ動画で楽曲の作り手として人気のある「じん(自然の敵P)」自ら手がけると言うことで、本書はかなり話題となった。元々、著者の曲はそれぞれに相互リンクしているようなニュアンスがあり、曲中のキャラクターが他の曲に顔を出したり、一部のコードが過去曲から引用されていたりと、ファンの心をくすぐるような仕組みを持っていた。
曲自体も物語性が強く、ファンたちは様々な憶測を交えながら曲を理解するという楽しみがあった。そんな中で「カゲロウプロジェクト」という、著者の楽曲を繋いだ物語をリリースしていく企画が始動、本書はその第一歩目というわけだ。

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